※※※
「あの、あたし、勘違いしちゃっててすみませんでした」
校門を出たところで言うと、隣を歩く先輩があたしを見る。
「いや、仕方ないよ。
有田は思ったよりも大胆に行動してたし、目につくのは当然だよ」
「……でも、」
「本当だったら、俺に好意があるって気付いた時点ですぐに断わるべきだし、いつもならそうしてるんだけど……。
有田の事は事情があったし、確実に取引に使えるような情報を調べるのに時間がかかったんだ」
「……」
「心配しすぎてるのかもしれないけど、俺が卒業してから朱莉に何かあると嫌だったから。
でも、不安にさせてごめん」
「あ、いえ! あたしの方こそ……、ごめんなさい」
反省しながら言う。
先輩は自分が卒業してからの事とかまで考えてくれてたのに、あたしはただ疑うだけで。
しかも、あたしと別れて有田先輩と付き合いたいのかも、とかそんな事まで考えてたし。
なんかもう本当に自己嫌悪しちゃって、先輩に合わす顔がないくらい。
……実際は合わせちゃってるけど。



