悔しくなりながらも頷いたあたしに、近づいてきた先輩が触れるだけのキスをする。 「……な、なにっ……、」 びっくりして見上げると、先輩が微笑んだ。 「じゃあ帰ろうか。 帰り、送りながら朱莉の機嫌も直さなくちゃだし」 「……」 「カバン持ってくるから玄関で待ってて」 先輩が、あたしの頭をぽんって撫でてから歩き出す。 先輩の後ろ姿が見えなくなっても、しばらく廊下を眺めてた。