「青山さんが学年でどれくらいの成績なのかは知らないけど……。
たいして勉強もできないのに平気な顔して相沢くんの隣に居座ってるなら、やめてくれない?
相沢くんにとってマイナスになるし」
「なんで朱莉の成績が関係してくるわけ?!
大体、恋愛に成績を持ち出すとか自体おかしいでしょ」
「そう? でも、同じレベルで勉強できる子を傍においた方が、相沢くん自身だって高められるでしょ?
……だから相沢くんはあたしを拒まずに傍におくんじゃないの?」
「……っ」
「あたしはそう思ってるけど、何か意見でもある?」
何も言えなかった。
なんで相沢先輩が有田先輩の事を遠ざけないのか。
その理由を知りたくてこんな覗きまでしてた。
もちろん、有田先輩の言ってる事が答えだとは思わない。
相沢先輩は、成績なんかで人を見たりしない。
けど―――……。



