恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*



相沢先輩とあたしが付き合ってるっていう噂は、保健医の先生発信で校内に広がってる。

噂され始めたのは1学期の終わりくらいからだから、もう3ヶ月くらい。

有田先輩だって、知らないハズない。


そう考えると……、これは、挑発なのかもしれない。


どういうつもりなのか、疑問に思いながら見ていると、有田先輩が微笑んだまま言う。


「そう? あたしが呼べば来てくれるかもしれないのにいいの?」

「……有田先輩が呼ぶ事は、相沢先輩にとって何か特別なんですか?」


じっと見つめたまま言うと、先輩が呆れたみたいに笑う。


「どうかしら。それは相沢くんに聞いてみないと分からないけど」

「……」

「それより、相沢くんに何の用だったの?

……もしかして、告白とか?」