「考え? あ、そのうち青山から有田に乗り換えようとか?」
「……」
「……冗談だって。
んな怖い顔で睨まれたらビビっちゃって明日から登校拒否するしかねーな」
一瞬、身体がすくんだ。
副会長が、あたしの不安をそのまま言葉にしたような事を言ったから。
でも、怖い顔して睨んだって事は……、否定してくれたって事なのかな。
副会長をどんな顔して見てたのか、ここからじゃ分からないけど……。
あまりハッキリしないまま室内を覗いていた時。
急に後ろから肩を叩かれた。
驚いて振り向くと、そこには……、
「……あ、有田先輩」
にっこりと微笑む、有田先輩がいた。
あたしの声でそれに気づいた仁美も、覗きをやめて有田先輩に向き直る。



