一気に血が頭に昇って、感情がバラバラに溢れ出す。
気持ちが昂ったからなのか、熱でもでてきたのか、頭も体も熱くなる。
やけに速い心臓は、興奮だけの理由じゃなくて、今朝気付いた風邪のせいも少し関係ありそうだった。
ぼーっとして、上手く働かない頭がじれったい。
「相……っ…」
声を出した途端に、咳が出て言葉を止めた。
一度出るとなかなか止まらなくて、先輩に背中を向けて口を手で押さえる。
先輩が、咳き込むあたしの背中に触れて、優しく撫でた。
「朱莉、大丈夫?
昨日濡れたりしたから……、保健室連れて行こうか?
顔も赤いし、少し休ませてもらった方がいい」
やっと収まった咳に息を整えながら、先輩の手をパっと払う。



