なんで……、なんで今、そんな事聞くの?

あたし、相沢先輩が話し出さなければ、告白してたのに……。


「山岸くんは優しい?

大事にされた方が女の子は幸せだよ」


先輩の口から出たのは、残酷な、優しい言葉。

その言葉に、手をきつく握り締めた。



あたしが大事にされたいのは……。

あたしが、好きなのは……、



「でも、山岸くんなら大丈夫かな。

いらない心配……、」

「―――大丈夫じゃない」






大丈夫じゃないよ。

あたしが好きなのは……、相沢先輩なんだから。