「でも、昨日も言ったように今のルイの国から追われることになるわ。
やっと会えたのにまた別れさせることになるから凄く悪いんだけど…。
二人を少しの間だけ、私に任せてもらえませんか…?
かくまってくれて、魔力の使い方も教えて貰える所に四人で行きたいの。」
彼女が頭を下げて頼めば、頭上からエリの戸惑いが感じられた。
「貴方の知り合い…?」
「そう、あたしの知り合い。
信頼のおける人だから心配しないで。
サラ婆は知ってるのかな。
…タチカワって知ってますか?」
その名を聞いたサラは目を丸くする。
「タチカワって…上流貴族じゃないか…!」
今は格下げされてるみたいだけど、と付け足して銀髪の王女は口を開く。
「そう。
だから心配しないで。
必ず会えるから。
ほとぼりが冷めるまでの間だけ。」
「本当に…?」
エリが呟けば、王女は間髪入れずに頷いた。
「うん、あたしが保証します。
なんなら誓いをたてても、いいわ。」
普段は淡い空色の瞳がいつもよりぐんと濃くなる。
「そうか。
では、お前にすべて任せる。
頼んだよ。
必ずあの子を救いたいんだ。」
ナナセにとって、コルタに信頼されるのはどうしてか特別で、身が引き締まる思いがする。
ひとつ深呼吸をしてまた口を開き、コルタなりの懇願に少女は口の端を引き上げて強気に微笑む。
「もちろん。
任せてください。」
少女の大人びた笑顔は、彼女の16年を少しだけ三人に見せて。
「信じてくれて、ありがとう。」
そう付け足して少女はいつものように銀を揺らして柔らかく笑った。
やっと会えたのにまた別れさせることになるから凄く悪いんだけど…。
二人を少しの間だけ、私に任せてもらえませんか…?
かくまってくれて、魔力の使い方も教えて貰える所に四人で行きたいの。」
彼女が頭を下げて頼めば、頭上からエリの戸惑いが感じられた。
「貴方の知り合い…?」
「そう、あたしの知り合い。
信頼のおける人だから心配しないで。
サラ婆は知ってるのかな。
…タチカワって知ってますか?」
その名を聞いたサラは目を丸くする。
「タチカワって…上流貴族じゃないか…!」
今は格下げされてるみたいだけど、と付け足して銀髪の王女は口を開く。
「そう。
だから心配しないで。
必ず会えるから。
ほとぼりが冷めるまでの間だけ。」
「本当に…?」
エリが呟けば、王女は間髪入れずに頷いた。
「うん、あたしが保証します。
なんなら誓いをたてても、いいわ。」
普段は淡い空色の瞳がいつもよりぐんと濃くなる。
「そうか。
では、お前にすべて任せる。
頼んだよ。
必ずあの子を救いたいんだ。」
ナナセにとって、コルタに信頼されるのはどうしてか特別で、身が引き締まる思いがする。
ひとつ深呼吸をしてまた口を開き、コルタなりの懇願に少女は口の端を引き上げて強気に微笑む。
「もちろん。
任せてください。」
少女の大人びた笑顔は、彼女の16年を少しだけ三人に見せて。
「信じてくれて、ありがとう。」
そう付け足して少女はいつものように銀を揺らして柔らかく笑った。

