あたし…ヤバい…
泣きそう…


今にも
『離れたくないよ~行かないで!』
って 叫んじゃいそう…


幹生は、振り返らずまっすぐ 搭乗口へと向かってる。


その時…
こっちを振り返り
荷物をそこへ置いたまま 戻ってきた。


そして


「沙弥…
離れたくねーよ」


あたしをギュッと 抱きしめ耳元でそう言った。


あたしと同じことを考えてたんだ…。


あたしも幹生を抱きしめ


「幹生 がんばれ!
帰ってくるのを ずっとずーと待ってるから」


と、答えた。