幹生のお母さんは、なに食わぬ顔をして『言ってくるわね 沙弥ちゃんごゆっくり~』と、外出した。 「先に部屋へ行ってて」 幹生の部屋へ入ると 机の上にはフランスのパンフレットなどがどっさり やっぱり行くんだ… 「お待たせ」 飲み物などを両手に持って部屋へ戻ってきた。 「ね!さっきお母さんが言ってた海外ってなに?」 「あ… 今日話そうと思ってたんだ 直接 顔を見て話したかったから」 「海外行くの?」 あたしは机の上のパンフレットを指差しながらそう言った。