「ねぇ、大地。やっぱり略奪行為は犯罪行為って思う?」
自分の姉の恋人を奪おうとするなんて、普通の感覚でいって、あたしはひどい人間だ。
その罪悪感が、『ここで踏みとどまれ』って心のブレーキを踏もうとしてる。
「……あのふたりが結婚してんならな」
葛藤するあたしの心を見透かすように、大地が答えてくれた。
「法的に保障されてるものを略奪するなら、そりゃ犯罪行為だろ。でも、まだだ。だから今が最後のチャンスなんだよ」
あのふたりが結婚しちゃったら、それこそ、あたしがしようとしていることは犯罪行為だ。
だから、今しかない。手に入れるチャンスも、柿崎さんのことをキッパリ諦めるチャンスも。
自分の姉の恋人を奪おうとするなんて、普通の感覚でいって、あたしはひどい人間だ。
その罪悪感が、『ここで踏みとどまれ』って心のブレーキを踏もうとしてる。
「……あのふたりが結婚してんならな」
葛藤するあたしの心を見透かすように、大地が答えてくれた。
「法的に保障されてるものを略奪するなら、そりゃ犯罪行為だろ。でも、まだだ。だから今が最後のチャンスなんだよ」
あのふたりが結婚しちゃったら、それこそ、あたしがしようとしていることは犯罪行為だ。
だから、今しかない。手に入れるチャンスも、柿崎さんのことをキッパリ諦めるチャンスも。