運命みたいに恋してる。

子どもの幸せのため。


だからお母さんとおじさんは、結婚を反対したんだ。


大切な娘に、息子に、少しでも苦労のない人生を歩んでほしくて、だから反対するよりほかに、なかった。


お母さんとおじさんの願い、わかるよ。


そしてお姉ちゃんと柿崎さんの願いも、わかる。


あたしと大地にも、家族としての願いがある。


そのすべてが満たされるような、みんなが幸せになる道はあるんだろうか。


こんなにもお互いを思い合っているのに、それがわかっているのに、あたしにはなにもできない。なにかをする力がない。


それは本当に、歯軋りするほどに、つらいよ……。