運命みたいに恋してる。

思い当たることといえば、カフェしかない。


まさか、今日の出張カフェでなにか問題が起こったんだろうか?


もしかして食中毒とか? いや。ちゃんと加熱したし、衛生面にも完璧に気を配っていたし。


じゃあ、金銭トラブル? お金が紛失したとか?


いいや、それはない。お金は柿崎さんがしっかり管理していた。


それじゃ食事がマズイとか、コーヒーが薄いとかのクレームがきた?


いいや! そんなこと言うヤツがいたら、あたしがそいつをぶっ飛ばす!


あれこれと考えて気を揉んでいるうちに、進路指導室に着いた。


先生が扉をガラリと開けると、大地のクラス担任があたしたちを待っていた。


体育会系の三十代男性教師で、明るいサッパリ系の先生なんだ。


「よお、柿崎。疲れているところ悪いが、ちょっと話があるから座れ」


大地の担任まで登場? ますます不安になってきた。


あたしと大地は不安を抱えたまま、先生たちと向かい合って並んで座った。