運命みたいに恋してる。

「桜井さん」


照れ笑いしながらゴミ袋にゴミを突っ込んでいると、急に後ろから声を掛けられた。


「はい?」


振り向くと、あたしの担任の先生が、なんだか真面目な顔で立っている。


まだ二十代の若い女の先生で、とても真面目で一生懸命な先生だ。


「片付けの途中で悪いけど、ちょっと話があるから来てくれる? 柿崎君も一緒に」


「え? 俺もですか?」


「そうよ。一緒についてきて」


あたしと大地は顔を見合わせた。


なんだろう。急に呼び出されるなんて、嫌な予感がする。


教室を出て、先生の後について廊下を歩いている間、あたしと大地はひと言も口を利かなかった。


先生も何も言わないし、それがますます嫌な予感を増幅させる。


そもそも、なんで大地と一緒に呼び出されるわけ? クラスが違うのに。