じっくり見てると…


…本当にキレイな人だ。



夕日のせいで、
髪が少しオレンジかかっているが……


銀色の長い髪が、どこか繊細さを感じさせた。


少し細めの青い瞳は、透明感がある海を思わせるような青。


水のように清楚さを感じさせる瞳だ。



肌も本当に男子か?と疑いたくなる程、白くてキレイで……小顔だ。


一見細そうな腕は意外とガッチリしてて……力強かった。



足もスラリとしてて、座ってても、スタイルがいいのが分かる。


妖怪や神様の中には、言葉にできない程美しいのがいるから、美人には見慣れている方だが……、



今まで見てきた人間の中で、氷室はかなりキレイな部類だ。


(中身はともかく)この容姿なら、王子と呼ばれるのも納得いく。



……あ、
目が合った。




「…話を戻すが……

さっきの霊に何をしてたのだ?」


「…ちょっと待て。どこまで見た?」



嫌な予感がして、
恐る恐る聞いてみると……。







「…閉じ込めよ、とか言っていた所から。」










…全部見られてるやんけーーーっ!!






そしてなんで気づかなかった、私っっ!!





自分の失態に落ち込む。



私の様子に気にせず、氷室が私と顔を向かい合わせるように移動した。



「……先程の事、
黙っておいてやろう。」


「……え?」



氷室は無表情だが…


…今のって、秘密にしてくれるって事…!?


わ、それかなり助かる……!!