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『梨杏〜!!』






放課後の教室にそんな叫び声が響きわたった。






私は、さっさと帰ろうと荷物をまとめて席を立とうとしていたのに、突然、半泣き状態の里美に抱きつれ、帰るに帰れなくなってしまったのだ。