すると、ハァ…と、盛大にため息をつき席を立つ敦也くんは、 『…オレ、里美のとこ行ってくるわ。綾は先帰っといて』 綾ちゃんにそう言うと、 『で、梨杏ちゃん、お願いがあるんだけど?』 私のほうを向いてにっこり笑顔でそう呟いたのだった。