くるりと、声のした方向を振り返った私。





『おはよ?マリア』





そこにいたのは、確かにアレンだ。





ニコリと可愛らしい笑みを浮かべて私を見ている。





『ねぇ、アレン、ここどこなの??私たち一体…』





そこまで呟いてアレンを見ると、アレンは、顔を伏せている。






まるで、何かに怯えているように。






『ここは…ボクの夢の世界だよ…マリア…ボクが君をこの世界に連れてきたんだ』






未だにうつむいたままのアレン。





表情はわからなかったけど、声は少し震えている気がした。