森の奥の沼の話【短編】

『日が沈まないうちは魔物は姿を現せない。だからさっき一度君を襲おうとしたけれど上手くいかなかったのよ。それに君のお母さんが結界を張ったからね。手をだせなくなった魔物は一旦、引き下がった』






正直、ピンとこないや

ゲームじゃないんだからさ

だけど、まだ手の甲に残るかすり傷を見ると全部現実の話だって事くらい僕でも解る




なのに不思議と怖さは薄れていた

僕の心の中には母さんがいるからね

そう思うと心強かった






『大丈夫、私が君を守ってあげるから』

女の人はまた話始めた

だけど、今度は黙って聞いていなかった

だってさ、魔物だとか結界だとか聞きたいことがいっぱいあったからね

それに、こんな薄着でしかも裸足の女の人が僕を守るだって?

黙ってなんか聞いてられないよ

だから

僕は聞いたんだ


「どうして、君はいるの?ここに」