どことなく、まるで忘れ物をしてきてしまったような、そんな心細い気持ちになる。 でもまだ家には帰りたくない。 自分だけのわがまま。 誰も受け止めも引き止めもしない。 つまらない自由。 座っている向かい側には、見慣れた通学路が見える。 車通りも少なく閑静な住宅街で、この時間帯は犬の散歩をしている人達が行き交っている。 私の家は駅からすぐの十字路を少し行った先にある。