「…お前、何で人ン家の前で泣いてんの?」 ……ああ。 そういうこと。 適当にその場に座り込んだからわかんなかったけど、 どうやら家の前らしい。 そして、この顔も見えない男の家。 つまり、私は『邪魔』ってことね。 …フン、何さ。 ちょっとくらい場所貸してくれたっていいじゃん。 邪魔なんて冷たいこと、言われたら余計泣くっつーの。 …言われたわけじゃないけど。