家元の寵愛≪壱≫



辿り着いたのは、御影百貨店のルームウェアコーナーへ。


「ゆの」

「はい」

「お義父さんとさゆりさんにパジャマを選んでくれ」

「パジャマですか?」

「ん、お世話になったからな」

「でも、どうしてパジャマ何ですか?」

「そこは敢えて聞くな」

「へ?」

「とりあえず、選んでくれ」

「あっ、……はい」


隼斗さんは私の少し後ろで腕組みをしながら

私の手に取ったモノを眺めている。



年齢的にも趣向も加味したら、

これなんかどうかしら……?



「隼斗さん」

「ん、いいんじゃねぇの?」

「では、これで」

「ん」



隼斗さんは私の手からお揃いのパジャマを手に取って

レジへと向かって行った。


………私が払わなくて良かったのかな?



気付いた時には既にお会計済み。

綺麗にラッピングされ、少し心が躍る。



2人に散々心配を掛けたから、

これで安心してくれるといいんだけど……。