「では、そろそろ……」
淹れて頂いた珈琲も飲み終わり、
俺はゆの手を掴んで腰を上げた。
「気を付けてな」
「はい」
「じゃあ、また来るね?」
ゆのは父親に笑顔で挨拶をした。
すると、
「楽しみにしてるからな」
「え?」
「基樹さん!!ダメじゃない、それ言っちゃ……」
「あっ……」
「ん?………何?……お父さん、何なの?」
ゆのは解らないといった様子で2人を見ている。
言葉を濁す2人に、仕方なく助け船を出した。
「ゆの」
「ん?」
「親が楽しみにしてると言ったら……?」
「へ?………ッ?!////ちょっ、ちょっと、お父さん!!////」
ゆのは脳内で答えを導き出したらしい。
『楽しみ=孫の誕生』だと。
俺は慌てふためく彼女を見て、安堵する。
―――――いつかは、俺らにも………。
『もう、信じられない!!』等と口走りながら、
ゆのは俺の手を握り返し、
「隼斗さん、行きましょう!!」
「ん、………お義父さん、では……また」
「ん~」
柔和な表情の2人に会釈し、その場を後にした。



