家元の寵愛≪壱≫



「お義父さんもですかッ?!!」


俺の脳内で導き出した答えが、

『俺に土下座をさせる為の演技』だという事。


それは、恐らく

―――――――お義父さんに課せられたミッション



呆気に取られて、腰を抜かしそうになると


「フフフッ。やっぱり隼斗君は勘が鋭いねぇ」

「ッ!!」


何、暢気な事を言ってるんですか!!

お宅らは、あのババァに利用されたんですよ?!


あぁ~~もう、本当に………胸糞悪ィ!!



戦意喪失といった状態の俺は、

正座していた足を崩し、胡坐を掻いた。



ゆのが愛らしい顔で覗き込む。

今はこれだけが救いだな。


フッと思わず頬を綻ばせると、


「さっき、隼斗君に言った言葉は嘘ではないよ。父親としての本心だ」

「………」

「しいて言うなら、父親として娘を嫁がせたのは1年も前だ。だから、気持ち的には1年前に既に娘を君に託している。さっきのはあれだ………なんて言うか……再確認的な意味合いに近いな………ん~」


何、1人で納得してるんですか?!

ってか、俺が脱力してるからって、フォローは要りませんよ!

余計に虚しくなるじゃないですか。