「ババァの魂胆かよッ!!」
俺は全身から気力が消え失せた。
こんな時にまで魔の手が伸びていようとは思いもしなかった。
盛大な溜息を零す俺の横で、
「えっえっえっ?!……何何?どういう事??」
1人だけ、悪魔の魔力も通用しない人物がいた。
ゆのは不思議そうな顔をして、
キョロキョロと俺らを交互に見回している。
「………何でもない。気にするな」
ポンポンと頭を優しく撫でると、
「私にも教えて下さいよ~」
可愛い声で俺の手を掴んだ。
「世の中には、知らなくていい事もあるんだ」
「えぇ~、何ですかぁ、それ~」
本当に会話する気力も失せるよ。
俺がここへ来る事は知ってた訳だから、
さっきみたいな、あぁいう雰囲気になると察しても不思議じゃない。
だが、腑に落ちない点が………。
あんな風に俺が土下座すると想像してたのか?
―――――いや、違う!!
あれはお義父さんによる、誘導尋問みたいなモノだ!!
お義父さんに土下座されたら、俺だってしない訳にはいかない。
って事は…………!?



