「今回は、自分の我が儘を聞いて下さり、本当に有難うございました」
俺は深々頭を下げ、感謝の気持ちを口にした。
すると、
「お礼を言わねばならないのは、私の方だよ。………頼むから、顔を上げてくれ……」
お義父さんが、優しく微笑みながら俺の手を握ってくれた。
「君も知っての通り、妻を亡くしてからというもの、ゆのには苦労ばかりかけてしまって。娘が隼斗君と出逢っていなければ、私は今でも放浪していた事だろう。最近、漸く『父親』らしい事をしてあげれるようになって……本当に隼斗君には感謝している。………ありがとう」
「………いえ、自分は何も」
「それに、恐ろしいほどの料理音痴だった娘が、あんなにも必死になって料理をしている姿を見れば、娘が幸せなんだと安心出来たよ。親にとって、これ以上嬉しい事はない」
「ッ」
「いつまでも子供だと思っていたのに、気付けば立派な女性に成長していた。これも、全て隼斗君のお陰だ………ありがとう」
「………いえ、本当に自分は何も……」
お義父さんの改まった態度に俺の方が恐縮してしまう。
娘を心から愛している事がひしひしと伝わってくる。
『俺もいつか、こんな父親になれたら……』
そんな風に思わずにはいられない。
隣りに座るゆのに視線を向けると、



