家元の寵愛≪壱≫



「隼斗さん…………もう1回////」

「は?」

「もう1回/////」

「ッ/////」


ヤバッ!!

ヤバすぎる!!

今のは完全に反則だろッ!!


甘美な声音でおねだりされてしまった。


普段の彼女からは想像も出来ないアクションにたじろぐ俺。

2週間逢わなかっただけでこんなにも変わるものか?


『逢いたい』のに『逢えない』というジレンマからか、

ゆのは俺の想像を超える程の『女の武器』を装備していた。


これはもう、完全にゴングが鳴ったよな?


フフッ、俺、マジでヤバいかも。

夜まで理性が保てそうになよな?



脳内では緊急出動した理性部隊が

欲望部隊と一発触発的な雰囲気になっている。


なのに―――!!


「隼斗さん////」

「ッ!!」


だーかーらーッ!!

そうやって煽るのは反則だろうがッ!!


俺は最大限の努力を施し、

チュッと触れるだけのキスを落とす。


「今はこれで我慢な?」


自分にも言い聞かせるように呟いた。