家元の寵愛≪壱≫



「はっ……ゃ…とッ……さんッ」

「……ん?」


キスの合間に、やっとの想いで言葉を紡ぐ。

彼はしれっとした顔で。


何だか、彼だけ余裕なのが悔しい。

そりゃあ、恋愛経験豊富な彼相手に、

私がリードするなんて出来るはずもなく…。


もう、私はどうしたらいいの?



「ゆの」

「……はい」

「そんな顔するな」

「へ?」

「俺をどうしたいんだ?」

「……////////」



彼に問われて、思わず脳内で……。

物凄い事を考えてしまった。


まさか、私が隼斗さんを……。



「フッ、何を想像してんだか」

「なっ?!////変な想像なんてしてませんよ////」


私は必死に弁解しようとするが、


「フフッ、俺は『変な』とは言ってない」

「ッ?!////////」


ニヤリと更に不敵な表情を浮かべる隼斗さん。

ああぁぁ~~~

自分で自分の首をしてるわぁ~~。


誰かぁ~助けてぇ~~!!