家元の寵愛≪壱≫



「ほら、行くぞ?」

「はい////////」


ゆのの手を握って、駐車場へ歩き出す。


「お気をつけて、行ってらっしゃいませ」


庭先で植木の手入れをしている杉下に声を掛けられ


「行って来ます」

「行って参ります」


俺とゆのは軽く会釈した。

車に乗り込んだ俺らは、一路北関東へ。



高速を下りて、約20分。

紅葉シーズン真っ只中。


紅葉狩りをどこにしようか悩んだが、

有名所だとゆのと2人きりになれない。

綺麗な景色を眺めながらゆっくりしたい。


俺らは巨石や庭園が有名な『徳明園』へ


まさに木々の色づきが見頃で、

辺りは赤・黄・緑・茶のカラフル絨毯。


「隼斗さん!!凄~い!!辺り一面ですよ~」

「ん」


興奮気味に俺の腕にしがみ付いているゆの。

瞳をキラキラさせて見惚れている。


俺はそんな彼女に見惚れて…。