家元の寵愛≪壱≫



「隼斗さんがこれからも私を求めてくれれば、ずっとずっと傍にいますから////」



ギュッと強まる腕の強さに

安心感と充足感を感じて……。



「大好きです……隼斗さん////」

「フッ…それ以上、俺を煽るなよ」

「えっんッ!!??」



抱きしめる隼斗さんと共に軽い衝撃を受けた。


思わず、目を瞑ってしまったけど

一体、何が起きたんだろう?



そっと目を開くと、


―――――――えっ?!!


視界には天井が見えている。



「ゆの」



私に覆い被さるように、

畳に腕をついている隼斗さん。



優しい声音で囁かれ、

彼の瞳に吸い込まれる。



少しずつ近づく彼の瞳に

暗示をかけられたように私は

彼の唇が重なる直前、

そっと……瞼を閉じた。