「なっ…なんだよ…それっ」 洒落に成らないよね? だってこれは…… 「脅しだよ。バラされたくなかったらあたしの言うこと聞いてよね?」 じっとりと空気を絡めて放つ言葉は、悪意が籠もっている。 「ほら、どうする?」 じりじりと橘を追い詰めて。 息を忘れるほどに焦らせて、脳を使えないようにして… 「あたしに、従って?」 今なら、手酷く扱いはしないから。 誘いに乗るなら今のうち。 「どうする、アリスちゃん?」