ドンッーー 何かにぶつかった。 …家の壁だった… 「いったぁ…」 打った頭をとっさにおさえる。 …血は出てない…な。 でも、もう家に着いたんだ… いつもは、茜と一緒だし…話しながら帰るから家までの道のりも長く感じるのにな… そんなコトを考えながら家に入る。 ガチャッーー 「…ひっく……ふぁ…」 扉を開けたと同時に聞こえた、母の泣き声。