幼なじみと付き合った場合。

「越野さんは……どう、なの?伊織くんのこと…ホントに彼氏として好きなのかな……」



質問されて、あたしは即答できないでいた。




こんなの……認めてるようなもんだ。




そんなあたしの反応を見て、松本さんは残念そうに微笑む。




「そうなんだ……やっぱり、そーだよね。この前朝野くんと4人でデートしたときの越野さん、すっごく楽しそうだった。

一度ちゃんとデートしてみたら?そうじゃないと……あとでやっぱり朝野くんが好きだって気づいても、遅いよ?」











心臓が……早鐘のように激しくなっていた。




そんなこと言われても……。




あたしは……。




「日曜日……あたし、伊織くんに彼氏のフリして欲しいって頼んでたのね。もちろん、断られたんだけど。

その日一日だけでいいから……伊織くんを、貸してくれないかな」




伊織を……貸す……?