幼なじみと付き合った場合。

「嫌い……」


「あっそぉ。だったら、好きになるまでキスしてやるよ」


「えーっ、なんでぇ!?」


伊織が目を閉じ、あたしに顔を近づけてくる。


「キャーッ、わかった!好き、好き、大好きだからっ!」


「なんだよ、そのとってつけたよーな言い方は~」


「だって……怖い!」


「怖い?」


「めちゃくちゃキスしてきそうなんだもん!あたし、チュッぐらいでいーから」



「おー……チュッだろ?わかってるって」


ニヤニヤ笑う伊織のキスは、絶対にそんなんじゃ終わらなそう。



「や……ホントに遠慮します」