幼なじみと付き合った場合。

つい、気になってたことを言ってしまった。


「彩花の誕生日は、いつも予定、空けてたぜ?」


「ウソ……」


あれ……


ちょっと待って。


去年は、中学の友達と……


ウチでケーキ食べてたら、乱入してきたんだっけ。


「あれ……言われてみれば、その前の年もその前の年も、邪魔しに来てたね……」






「おいおい、邪魔とか言うなよなー。一緒に過ごしたかったからじゃん。

今年は……やっと、彩花を手にいれた」


伊織の両手で頬をそっと包まれる。


優しく見つめられる度に、胸がキュンってなる。


こんなに優しい伊織に、あたしはまだ慣れない。