強く唇を押しつけられ、ヤダって思った瞬間、優しくそっと唇を啄むようなキスに変わった。



ひゃっ……。



閉じた唇の上から、チュッチュッと音をたててされるキスに、



すごくドキドキする。



伊織はクスクスと笑ってて、なんだかおもしろがってるように見える。



「ヤダ…笑わないで?」



「たまにはこんなのもいーよな?」



伊織は小声でそう言うと、あたしの頬やおでこにチュッてしてくる。



普通にキスするより、コッチの方が好きかも。



あたしもなんだか楽しくなって、クスクスと笑ってると……。








「……帰ろうよ。見ちゃダメだって」



っていう声が後ろから聞こえてきた。



……!!!!!