「で?」



「また次の日朝野が赤のインナー着てきたとしても、俺とアイツは違う人間だから、別モンなんだよ」



「……えっ?どういう意味?」



「だから~…アイツは俺にはなれないし、俺もアイツとは違う。同じ服装と髪型してたって、お前は朝野と俺を間違えたりしないだろ?」



「間違えないけど…だけど、なんかヤダ……」



「俺が気にしないなら、別にいーじゃん?結局、人のマネしかできないヤツって、ポリシーがなくて、自分がない。

だから、そのときそのときで対象がすぐに変わんだよ」



「ふーん……でも……」



「でも、じゃないの。そのうちさ、彩花に飽きてまた他の女にいって、その女の好きな格好するんだぜ?そんなのおかしーじゃん。

俺はずっと俺のままだし、ずっと彩花の側にいるから……」



なんだか丸め込まれたような気がするけど、



ずっと側にいるって言われると、なんだかすごく嬉しくなった。