「そーなんだよね。どうかな…変?」



「いい感じだよ」



「ホントに!?よかった…赤松くんに憧れてるから、髪型も同じようにしたいんだけど、昨日彩花にマネはダメって言われたから。

分け目を同じにするぐらいはいーよね?」



「うん」



同じようにって言っても、伊織の場合は無造作ヘアっていうか、ちょっと癖っ毛だから、ワックスでうまいこと散らしてる。



朝野くんはサラサラの髪みたいで、なにもしなくても整ってる。



だからあたしからしたら、全然違うように見えるんだけどね?








「似合ってるね」



「彩花にそう言ってもらえると、テンション上がる!」



あたしたちがしゃべってると、近くにいた友達が疑惑の目を向けてくる。



「ちょっとそこ~、仲良すぎない?彼氏が寂しがってるよ?」



そっ、そうだ。伊織のこと、すっかり忘れてた……。