「マジで!?歌ってよかったー。また後でもう一曲歌うから」



「ホントに!?嬉しい!歌って欲しい曲があるんだけど、いいかな」



「オッケー!彩花の頼みなら、なんでも聞くよ」



ニコッと微笑む朝野くんに、ちょっとドキッ。



伊織とは…こーいう会話にならないんだよね……。



お前のためにしてやってる的な態度が、いつもあたしの感情を逆なでする。








付き合うって…こーいう風じゃないの?



友達の話聞いてても、デートして楽しかったとか、一緒に帰れて楽しかったとか、会えなくて寂しいとか、そういう話題が多い。



伊織とだと、いつもケンカしてばっかりで……。



落ち込みかけてたら、朝野くんがあたしの顔を覗きこんできた。



「…どうかした?」



「ううん……。朝野くん、今日ちょっと雰囲気違うよね?昨日言ってたイメチェンなの?」