結局その日は伊織はウチに戻ってこなかった。



なんだったんだろ……。



とりあえず、朝野くんにメールすることに。



【今日、ウチに来てたの?伊織が呼んだのに、なんかゴメンね!?】



しばらくして、朝野くんから電話がかかってきた。



うわっ……どうしよう!!



出ちゃ…ダメかな?



思わず周りを見回すけど、あたしの部屋に伊織がいるわけもなく、少しの罪悪感を持ちつつも、とりあえず電話に出ることにした。










「もしもし?」



「ゴメン、いきなり電話して…今、大丈夫?」



「う…うん」



朝野くんと喋ってることが伊織にバレたら、どうなるかって思うだけでビクビクするけど、



なんだか無視することもできなくて、とりあえず電話に出てしまった。