あたしは慌てて時計を確認する。



やっばーい!2時だぁ!!



興奮状態で全然眠たくないから、まだ0時ぐらいかと思ってた。



「2時……」



「ボケが!!二度とかけてくんなっ」



うっわ……キツ……。



さっきあんな別れ方したのに、こんなきっかけで伊織にすぐに電話できてしまうあたしは、



もの凄く図太い神経してるのかもしれないけど、こんな言い方されたらさすがに傷付く……。









「…………」



黙りこんでたら、伊織の優しい声が聞こえてきた。



「……なに、眠れねーの?」



「違う…そんなんじゃ、ないから」



好きなアーティストが見つかって、興奮冷めやらずで、



伊織ととりあえず語り合いたくて、電話しました~!なんて、絶対に言えない。