幼なじみと付き合った場合。

「ちょっとは気分よくなったの?」



俺はとりあえず無言で、コクコクと頷いた。




「そっか~。お父さんとおじさん、魚をさばいたあと、夕食の買い出しに行ったんだけど。

あたし……もう帰りたいなって思ってて」








ってことは……今、ここには誰もいない?



「今……何時?」



「17時だよ。せっかく買い出しに行ってくれてるけど、しょうがないよね。伊織は早く家で休んだ方がいいよ。

喉乾いたでしょ? お水持ってきたから、これ飲んでね」



俺はのっそりと布団から這いだして、彩花が持ってきてくれたミネラルウォーターで喉を潤す。



「……ハァ。ありがとな……もう、すっかりよくなったから」