幼なじみと付き合った場合。

――ガサッ。



俺が頭からかぶってる布団を、そっと剥ぐ音がした。



「やっぱり……」



『やっぱり』って、なんだよ。



彩花は、俺と目が合うと苦笑いしてる。



「……寝てないよね。伊織はそうだもんね……。気分がよくなったら……早く家に帰ろう」



俺が他人の布団で寝れないってこと、ちゃんと覚えててくれたんだ?



うれしすぎて、泣きそう。







「……うるせぇ」



なのに、照れて顔を背けた。



まともに彩花の顔が見れねぇ……。