やっとのことで、目的地に到着。


おじさんは、港の側にある駐車場に車を停めた。


「うおー、海だー!」


目の前に海が広がると、気持ちが大きくなってきて、思わず叫びたくなってくる。


叫んだ俺を見て、彩花は、


「もー、伊織って子供なんだからぁ」


って言って、ため息をついている。






だってな、今から船に乗んだろ?


彩花が……船酔いしないとも、限らないし。


さっき話してたけど、


もし彩花の気分が、悪くなったら、


全力で、介抱してやるからな?