「朝野だけじゃない……他の誰にも、彩花をやらない」


「そんなこと……言われて……も」


伊織の様子がいつもと違うから、あたしも強く出れない。


真剣な目をした伊織に、


このまま……のまれてしまいそう……。






「絶対……笑うなよ……」


伊織は座ってる位置をずらして、少しあたしとの間をつめてくる。


あたしは、ドキドキし過ぎて……少しも動くことができないでいた……。