「あと少し…」


アイラインを引いてると、呆れたようなため息が聞こえてきた。



「そんな描きまくったって、なんも変わんねーから」



「ほっといて!」



「まだか~。早く行かねーと、チャイム鳴るぞ」



「まだ間に合うってば…ここから自転車で15分だし」



「白ブタ乗せてんだよ。さすがの俺も、時間かかるぞ?」



「なっ……」











――バサッ!!



あたしは、側にあった雑誌で、思いっきり伊織の頭を叩いた。