「伊織とあたしはそんなんじゃないの!ホラ、妹よ妹。かわいい、かわいい妹……」



「自分でかわいいとか言うなよ、コラ」



伊織があたしの頭をグリグリしてくる。



「ちょっ……痛いっ、痛いっ!!ホラね、容赦ないんだからーっ!」



本気でやってない!?めちゃくちゃ痛いんだけどっ。



パッパッと伊織の手を払い、あたしは少し屈んだ。



そしたら電車がちょうど大きく揺れて、あたしの体がフらついた。



「彩花~、しっかり立てよ?」



「ありがと……」



ちょうどいい場所に伊織がいて、フらついたあたしの体をしっかりと支えてくれた。



ラッキー!