なんだか不安そうな松本をそのまま返すのも気がひけて、結局俺は松本を家まで送り届けることにした。



……同じ日に2回家まで送るって、どーよ。




「……せっかくだから、上がっていって?ご飯…まだだよね。あたしがさっき作ったのがあるから、一緒に食べていかない?」



松本が俺の手を引くから、思わず家に上がりそーになった。



「いや…ウチも用意してると思うから……」



「そう…だよね。ゴメンね、ムリ言って……」



強気な顔が似合うのに、こういう悲しそうな顔を見せられると、俺も心が痛む。



「……家、まだ誰もいない?」



「うん……」



「じゃあ、お前の母さん帰ってくるまで、いてやろーか?」



……俺もなんでこんなこと言い出したのか。



自分で自分の行動がよくわからない。