「おい…離れろよ……」



「うん……そうだよね。伊織くんには、彩花ちゃんがいるもんね……」



松本は俯くと、俺から体を離した。



「っていっても、全然手に入りそーにないけどな?

さっきも、明日朝野とデートする話聞かされたしなー。あーウゼェ。朝野くたばれ~」



「…アハハ、ヒド~い。でも、多分彩花ちゃん……伊織くんのこと、そのうち意識するようになると思うけどな。

だって、こんなにカッコいい幼なじみがいて、好きにならないって……おかしいよ」



松本、いいこと言うーーっ!



「だろ?だから、松本頼むな。俺と彩花をくっつけてくれ!」



「うん…わかった」