頭が真っ白になった俺に、松本は話を続ける。



「でも……家に帰りたくないの……だから、ウロウロしてて……」



「……だから俺にヒマつぶしに付き合えって?」



ウソだってわかったら、急にムカついてきた。



どれだけ心配したかわかってんのか?



なんだ!?コイツ……。



俺にしがみついてる松本を引きはがし、顔を上げさせる。



そしたら余裕のなさそうな松本が、そこにいた。



「ヒマつぶしじゃないよっ…そんなつもりじゃなかったの……あたし、ホントに怖くて……家に…帰りたくないの……」